こにちは、絵描きの榊幹恵です。
絵の具で透明感を表現出来たらな~という思いから
今回はガラスの描き方をお届けしたいと思います。
ガラスの絵って、一見シンプルそうで実はとっても奥深い。
透明でツヤツヤしていて、光が反射したり透けたり…。
でも、アクリル絵の具でもしっかりその「ガラスらしさ」は表現できますよ!
今回は、アクリル絵の具でガラスを描くコツを4つのステップでご紹介します。
Contents
1. ガラスをよく観察しよう

● 透明って、意外と色がある!
ガラスは透明だから「何も塗らない=ガラス」ではないんです。
実は、周囲の光や色を映し込んだり、うっすら青やグレーのニュアンスがあったり…。
まずは実物や写真をよ〜く観察して、どんな色が見えるかチェックしましょう。
● 光と影の入り方を知る
ガラスは光を通すだけじゃなく、反射もします。
強い光が当たると白くギラッと光るハイライトが入り、影の部分はほんのり暗くなります。
こうした「光と影の入り方」がガラスらしさのカギになります!
2. アクリル絵の具の特徴を活かす

● 薄塗りでレイヤーを重ねよう
アクリルは水で薄めれば透明感が出せる絵の具。
最初は薄い色で少しずつレイヤーを重ねて、奥行きや透け感を出していきましょう。
いきなり濃く塗るよりも、じわじわ重ねる方が断然キレイに仕上がります!
パレットの上で絵具を混色すると、どうしても色の彩度が落ちてしまいます。
色の鮮やかさを落としたくない!色味に透明感を持たせたい!場合は、
薄塗りでレイヤーを重ねるように…を意識して塗りましょう。
この塗り方をグレーズ技法と言います。
● 乾く早さを味方につける
アクリル絵の具は乾きが早いので、重ね塗りに向いています。
一度乾いた上からどんどん描き足せるので、ガラスの微妙な色の重なりも表現しやすいですよ。

フリー写真を参考に、アクリル絵具で実際に描いてみました。
アクリル絵具は乾くと耐水性なので、しっかり乾かせば、下に塗った色と混ざることなく、細かい描写ができます。
ワイングラスに映り込む、周りの景色を描き込み、最後に白いハイライトを入れると、ガラスっぽく見えてきます。この瞬間がけっこう楽しかったりします(^O^)
今回の習作では、パレット上で混色した色を乗せたため、色に透明感が出ませんでした。
描き終わった後に( ゚д゚)ハッ!グレーズ技法の事、忘れていた!と気づきました。
でも次の課題に気づけた事は良かったので(失敗も前向きにとらえる)
グレーズ技法の事もいつか記事にしたいと思います!
3. ハイライトと反射でリアルに

● 白の使い方がポイント
ガラスのツヤ感や輝きを出すには、白がとっても重要!
リアルに見せるコツは、まず色味がかった白を薄くボカシながら塗り、
その中心に細い筆やなどで、不透明な白色をちょんちょんとのせましょう。
水で薄めすぎず、ピンポイントで入れると光って見えます。
上の写真のように幅の広い光の帯みたいなものを描く時は、平筆を使いましょう。
ムラになることなくキレイに塗れますよ。
● 細かい線や映り込みを加える
ガラスの表面には、背景の色や形が少し映り込むことも。
少しだけ歪んだ線や、淡い色をさりげなく描き加えると、リアリティがぐっとアップします。

こちらもフリー画像を参考にアクリル絵具で描いてみました。グラスをある程度描いた後、
黄色い絵の具を水で薄めて、上から重ねて塗りました。
細かく描いたシャンパンの気泡やグラスのハイライトを潰さずに、色味を変えられるのがアクリル絵具の良いところです。
4. 背景との組み合わせで魅せる

● 背景があるからこそ透ける
透明感を感じさせるには、背景もとっても大事。
背景の色や形がガラス越しに見えることで、「透明なんだ!」と感じさせられます。
ガラスの後ろにあるものをぼんやり描いてみましょう。
● 影を描いて立体感を
ガラスの下や横に落ちる影を描くことで、ガラスの存在感がぐっと増します。
グレーやブルーグレーなどを使って、柔らかい影を意識して描いてみてください。
まとめ:ガラスは「塗らない」じゃなく「描いて表す」!
透明だからこそ、丁寧に色を重ね、光を計算しながら描くのがガラスの面白さ。
アクリル絵の具の特性を活かせば、初心者さんでもしっかり表現できますよ。
まずは小さなガラス瓶やグラスから、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
おまけ:
せっかく描いた絵は、額に入れて飾ってみましょう!
絵の雰囲気に合わせた額を自分で作ってみると楽しさが倍になりますよ。
アクリル絵具は、プラスチックや木材にも塗れるので、
例えば100均で購入した真っ白な額を、絵のカラーに合わせて塗ると、
絵の世界観がグっと深まっていきます(*^_^*)

さらに、絵と額が調和していると、印象がアップし、
何よりも手をかけた分だけ愛情が湧いてきますよ☆
今回は絵の色に合わせて緑色と金色とゴールドのグリッターカラーを使って塗り、
最後に適量の水で溶いたメディウムを塗ってコーティングしました。
とても簡単なので、自作の額作りも是非チャレンジしてみて下さいね!
それではまた、次の記事でお会いしましょう(^^)/