アクリル画に最適なキャンバスと下地材の選び方

こんにちは。絵描きの榊幹恵です。皆さま、いかがお過ごしですか?( ◠_◠ )

今回は、アクリル絵具を塗るために、
キャンバス・木製パネル・金属・ガラスのような
吸収性のない支持体を(←絵を描く物の事を支持体と呼ぶ)

絵具が固着しやすいように整えてくれる
下地材をご紹介していきたいと思います。

私自身の感想なんですが、アクリル画を習い始めた頃、
これって絵画というより、工作とか漆喰塗装みたいだな~
と思った事があります。

紙だけでなく、布・板・金属・ガラスなどにも
絵を描けるようにしてくれる下地材!!

それでは、どんな物があるか見てみましょう☆

キャンバスの場合

木枠に画布が張られたもの。
約500年前から使われてきた。

画布の種類は、
麻・綿・合成繊維とありますが、
麻100%が一番 耐久性に優れているようです。

現在、市販のキャンバス布には、
すでに下地処理がされているようです。
(下地処理をしていないモノは「生キャンバス」と言います。)

この時気をつける事は、
「アクリル画用」とか「油絵・アクリル画共用」
表記されたものを選ぶようにして下さい。

油絵専用の油性キャンバスに、
水性のアクリル絵具で描くと
剥離してしまう事があるからです。

使う下地材はジェッソ

キャンバス布は、織り目が凸凹していますので
下地材を薄く塗り重ね、その後ヤスリがけする事によって
織り目が目立たなくなります。

ヤスリがけする時は、目の細かい物を使うと
滑らかな表面になりオススメです。

 

 

モデリングペーストとジェッソ共用でもOK

モデリングペーストは、液体状のジェッソに比べて固めです。

そんな特性を生かし、キャンバスの織り目を潰し、表面を平滑にしたい時に

先にモデリングペーストを塗り込んでキャンバスの織り目を潰し、
その後ジェッソを塗って下地処理完成という事も出来ます。

 

木製パネルの場合

表面が平滑で、細かい描写をしたい人に向いています。
木製パネルにはラワンベニヤとシナベニヤと2種類あって、

木製パネル 種類

シナベニヤの方がアクとヤニが少ないため、
ヤニ止め材のシーラーを塗る手間が省け絵を描くのにオススメです。

 

ラワンベニヤの方は、
パネルに直接絵を描くというよりは
水彩紙の水張り用に使っていました。

〇木製パネルの下地材は、ジェッソが良い

ジェッソを塗るだけでなく、保存状態をさらに良くしたい時は

木のゴミや汚れをふき取った後、
↓↓↓
ヤニ・アク止めのシーラーを塗る。
これをしないと水分を吸った木から
茶色いアク(シミ)が出てくるため。
でも、シナベニヤの時は省略可
↓↓↓
ジェッソ

がオススメです。

金属・ガラスの場合

絵を描くというと紙かキャンバスを思い浮かべますが、
アクリル絵具なら、金属・ガラスにも描けます。

ただ、そのまま塗ると、絵具が乾くと
支持体からペリペリ…とはがれてしまうので、
専用のプライマーを使いましょう。

オススメは、
ホルベイン 「 金属・ガラス用プライマー」

 

このプライマーは、直接絵具に混ぜるタイプのものではなく

使い方は、

支持体のゴミや汚れをふき取る。
↓↓↓
ペイントしたい部分に直接原液を塗る。
塗りにくい時は約10%の水で薄めても良い。
↓↓↓
1日以上置き完全に乾燥させる事が大事
乾くと透明になる。
↓↓↓
アクリル絵具でペイント
↓↓↓
アクリル画が完全に乾いてから
↓↓↓
(こちらは任意ですが、、)
最後、もう一度このプライマーを塗ると、
こすったり、水洗いしても落ちなくなる。

ホルベインのこのプライマーは
この1本で金属とガラスに使える所が良いですね。

 

ターナーからは「メタルプライマー」と
ガラスプライマー」が出ています。

60mlのサイズもあるので、
少しだけ試したい時にオススメです。

 

 

〇ステンドグラス風に描ける絵具もある

アクリル絵具から離れてしまいますが、
ターナーからはガラスペイントという絵具が出ています。

 

下地材を塗ることなく、直接ガラスやプラスチックに塗れ
ステンドグラスのような透明感のある仕上がりになります。

下地材を塗って乾かすだけで1日以上かかるので、
このガラス専用の絵具があれば、かなりの時短になりますね。

この絵具、色の名前も
飴色・氷砂糖・林檎飴とオシャレな名前がついているので、
コレクションするのも楽しいかもしれません。

まとめ

今回は、アクリル画に最適な
キャンバスと下地材について解説してきました。

今回の内容をスゴく簡単にまとめると・・・

<キャンバス>
必ず「アクリル画用」と表記されたものを選ぶこと。
下地材はジェッソ

<木製パネル>
絵を描くにはシナベニヤの方が良い。
下地材はジェッソ

<金属・ガラス>
水を吸わないツルツルした表面の素材にも
アクリル絵具は塗れる。
下地材はプライマー

と、なります。φ(..)メモメモ

何かの参考になりましたら幸いです。
それではまた次の記事でお会いしましょう☆