色が持つイメージと効果の一覧【各色を徹底解説】

こんにちは(^o^)絵描きの榊幹恵です。
皆さま、いかがお過ごしですか?

今回は、色が持つイメージと、
その効果を書いていきたいと思います。

例えば、赤なら情熱とか熱い…
青なら冷静とか冷たいなど…

多くの人と共有しやすい客観的なイメージを
知っておくと、絵に込めたメッセージとかが
伝わりやすくるのでいいんじゃないかと思います。

それでは、各色について解説していきます。

赤色…エネルギッシュで目立つ色

赤イメージ画像

赤色と言われて一番最初に思い浮かべるのは
やはり血の色ではないでしょうか。

そのため代表的な赤色というのは、
一般的に新鮮な血の色を指します。

また燃え盛る炎や朝夕の太陽も赤色ですね。
抽象的なものでは愛情や歓喜も赤色で表現できます。
赤いハートは人気のモチーフです。

という訳で、赤色は、生きるパワーや
炎・太陽から連想させるエネルギーや熱量などを
象徴する色として捉えられています。

赤色の元になる顔料や染料とその歴史

色について調べていくと、染料などの材料や、その歴史にも興味が湧いてきませんか?

というわけで、ついでに知っておきたい赤色雑学もお届けしたいと思います。

赤色染料

茜草の根
硫化水銀の辰砂
紅色 紅花
臙脂 カイガラムシの仲間

赤の染料は古くは茜や朱が主に使われていましたが、
5世紀ころ紅花が登場し、より鮮やかで洗練された赤色を
作り出せるようになりました。

飛鳥時代から平安時代では
赤色の原料である紅花はとても貴重なうえ
濃い色に染めるには大量の紅花が必要だっため

赤色は、ごく一部の殿上人にしか身に着けられない色でした。

赤色の効果とイメージ…まとめ

赤色は世界中で情熱やエネルギーを表す色とされています。

一方で、注意を促したり、血圧上昇などの興奮を
引き起こす色としても知られています。

赤いものを身に着けたり、目に見える所に置いておくと、
体を快活にするホルモンであるアドレナリンが分泌され、
やる気や積極性を高める効果が期待できます。

体内に流れる血や太陽を連想させる赤色は
「生きるパワー」としての情熱や強さを表すため、
活力やエネルギーをアピールしたい時に赤を使う事で、
相手に強い印象を与える事が出来ます。

赤色は派手で目立つ色であり、注意を引き付ける効果があります。
また、危険や警告を示す色としても使われています。
消防車などは良い例ですね。(*^_^*)

ピンク色…ソフトで可愛く春を感じさせる愛され色

桜色

ピンク色の代表的なモノと言えば、

桜・桃・苺ミルク・ハム・女性・赤ちゃん

抽象的なイメージは

幸福・愛情・優しさ・柔らかい・可愛い
か弱い・わがまま・幼稚

ではないでしょうか。

ピンク色は赤と白を混ぜてできる混色で、
正しく表記するとなると
明度が高く彩度が低い赤色の事を指します。

ピンク色の元になる染料や顔料とその歴史

英語の「pink」は花の撫子(なでしこ)の意味で、
その花びらの薄い赤色の事をピンクと呼び、
17世紀後半から色名として使われるようになったと言います。

日本では平安時代の後期頃から一般的になり、
「今様色(いまよういろ)」←今流行の色という意味
「桜色」が人気が高かったようです。

ピンク色の効果とイメージ…まとめ

ピンク色は柔らかなぬくもりに包み込まれたような色です。この色を見ると、心が和み、穏やかな気持ちになることがあります。特に明るいピンクは、幸福感を引き出す力があると言われています。

ピンク色はストレスを和らげる効果があります。心を落ち着け、リラックスさせてくれる色としても知られています。また優しく可愛い雰囲気を出す色なので、女性や赤ちゃん関連の商品に使われる事が良くあります。

オレンジ色…陽気で暖かな元気色

オレンジ色の代表的なモノと言えば

オレンジ・人参・柿・ビタミン・炎・暖炉・夕日

抽象的なイメージは

温かい・親しみやすい・明るい・快活・健康・安い・低俗・うるさい

ではないでしょうか。

オレンジ色の元になる染料や顔料とその歴史

赤色と黄色の混ぜた中間色のオレンジ色

オレンジ色の名の由来は、15~16世紀頃インド原産の果物オレンジが普及し、そこからすぐに色の名前として定着しました。

日本では、昔 赤い紅花と黄色のクチナシを使って染められ、明治以降に橙色(だいだいいろ)という色名が付き、近年は英名のオレンジ色と同じ色味とされています。

オレンジ色の効果とイメージ…まとめ

オレンジ色は明るく元気な印象を与えます。太陽の輝きや健康に良いビタミンの色合いを連想させるため、人々に力や食欲を誘う効果があります。例えば、飲食店やスポーツジムで使われることが多く、お客さんに元気や活力を感じさせる事に一役買ってくれます。

オレンジ色は温かさと親近感をもたらす色でもあります。家庭やコミュニティの場で使われることが多く、人々をほっとさせる効果があります。特に冬の寒い日や孤独感を感じやすい時に、オレンジ色のアクセントが心を温かくしてくれます。

黄色…一番明るく光って目を引く色

黄色 ヒマワリ黄色との代表的な物と言えば

バナナ・レモン・パイナップル・とうもろこし
光・カミナリ・ひよこ・子供・イチョウ・ひまわり

黄色の抽象的なイメージと言えば

明るい・活発・愉快・幸運・無邪気・賑やか
危険・警告・注意・軽率

黄色は、有彩色の中で一番明るい色とされ、
ひまわりや卵の黄身の色が一般的な黄色とされています。

黄色の元になる染料や顔料とその歴史

人類最古の黄色は、粘土から作られた黄土色の顔料で、
先史時代の洞窟絵画で使われていました。

19世紀初頭には人工顔料のクロームイエローが開発され、
当時の画家たちの理想の黄色として愛されました。

日本での黄色の歴史は

キハダの樹皮
ウコンの根
クチナシの実
苅安の草

これらの天然染料が古くからあり、
当時の人々の生活に溶け込んでいました。

黄色の効果とイメージ…まとめ

黄色は明るく鮮やかな印象を与え、喜びや幸福感をもたらす色として知られています。太陽の輝きや花々の色合いを彷彿とさせ、人々の心を明るくする効果があります。そのため、広告やイベントのデザインなどで活用されることが多く、ポジティブなメッセージを伝えるのに最適です。

黄色は学習や創作活動をする際に使うと、集中力や記憶力を高めてアイデアの出しやすさをサポートして、仕事や勉強のモチベーションを上げる効果も期待できます。
また注意を喚起する看板などでもよく使用される色です。

緑色…自然を連想させるリラックスカラー

緑色イメージ画像

緑色と言われて浮かぶイメージと言えば、

草原・山・森林などの自然風景
小松菜・ほうれん草などの葉物野菜・メロン・わかめ

抽象的なイメージには

癒し・再生・新鮮・若い・平和・成長・未熟・退屈

などがあります。

自然や植物をイメージさせる王道カラーです。
そのため環境保護活動のためのシンボルカラー
として多く用いられています。

緑色の元となる顔料や染料とその歴史

緑色顔料

マラカイトグリーン マラカイト(孔雀石)を細かく砕いた顔料の事

古代エジプトでは女王クレオパトラが魔除けや眼病予防のため
マラカイトグリーンのアイシャドーを使っていました。

日本には飛鳥時代に仏教と共に中国から伝来し
緑青(ろくしょう)と呼ばれました。

日本における「緑」のは歴史は…

広く一般に浸透したのは、なんと大正時代

意外な事に草木の緑から緑色を作る事は出来ないため、
昔の日本では藍と苅安(ススキの仲間の草。青みがかった黄色)
を掛け合わせて緑を作ったと言われています。

明治中期に、輸入した人工染料で簡単に鮮やかな緑色を表現できるようになり、

大正時代にハイカラな色として大流行しました。

緑色の効果とイメージ…まとめ

緑色は自然界で多く見られる色であり、草や木々を連想させます。そのため、緑色は自然や健康を象徴する色として知られています。緑色を見るとリラックスしたり、ストレスが和らいだりする効果があると言われています。また緑色は目に負担がかかりにくく眼精疲労を和らげる効果もあります。

緑色は春や新たな成長をイメージさせる色でもあります。そのため、緑色は再生や希望を表す色としても捉えられています。新しい始まりやポジティブなエネルギーを求めるときに緑色を取り入れると良いでしょう。新緑の若葉などが良い例ですね。

青色…信頼感と清涼感、多方面で好まれるクールカラー

青色イメージ画像

青と言われて浮かぶイメージと言えば、

青空・海・水

抽象的なイメージでは

冷たい・冷静・信頼・知性・爽やか
誠実・静けさ・憂うつ・孤独

となります。

知的で誠実そして落ち着いた印象を与える青色は
特にビジネスシーンで好まれます。

また冷たさと清涼感も感じさせるため
夏のイメ―ジに使われる事も多いです。

青色の元となる顔料や染料とその歴史

ヨーロッパでは昔、自然界に鮮やかな青色が少なかったため
大変な手間をかけて中東からラピスラズリを運び、
砕いて絵画用の顔料にしていました。

ラピスラズリとは青金石(ラズライト)を主成分とした半貴石の事で、
和名では瑠璃と言います。

もともと貴重な鉱物で、輸入したのち砕いて加工した青は
たいへん希少価値の高い色となり、海を超えてきたものという事で
ウルトラマリンと呼ばれました。

この大変貴重なウルトラマリンブルーは、使う先も慎重に選ばれ
聖母マリアの衣に使われる事が伝統になりました。

聖母マリアの青い衣

日本での青の歴史と言えば藍染です。

藍染めとはタデアイという植物をもとにした青系の染料で、
濃く深みのある青色に染められた物です。

昔、タデアイはたくさん自生していたため
気兼ねなく染料に使う事が出来ました。

また木綿の布と相性が良く、たっぷりの藍に浸した紺色の布は
強度が増し虫避けと殺菌効果もあったため、生活に深く浸透し、
身分や地域を問わず広く親しまれる色となりました。

江戸時代から明治時代かけて特に流行しジャパンブルーと呼ばれました。

青色の効果とイメージ…まとめ

青色は自然界で見られる色であり、空や海を思わせる色彩です。そのため、青色は静けさや安らぎをもたらすとされています。リラックスしたいときや集中したいときに青色を取り入れてみましょう。筋肉を緩め血圧を下げる効果も期待できます。

青色は世界中で安定感や信頼性を象徴する色として認識されています。ビジネスシーンでは信頼性や専門性を表すために使われることもあります。また、心理学的には青色が落ち着きをもたらし、ストレスを軽減する効果があるとされています。

紫色…高貴で特別なミステリアスカラー

紫色イメージ画像

紫色と言われて浮かぶイメージと言えば

ぶどう・なす・カシス・さつまいも・すみれ・ラベンダー

抽象的なイメージには

高貴・神秘的・優雅・崇高・特別
不吉・不安定・不思議

があります。

赤と青の混色である紫は色域が広く、
様々な印象をを与える事が出来きます。

紫色の元となる顔料や染料とその歴史

古代の西洋では、地中海に生息する巻貝の分泌液から
紫色の染料を抽出していました。

しかしその分泌液は一つの貝からわずかしかとれず
さらに大変な手間がかかる事から、

紫色は王侯貴族以外の使用を禁じられ
権威を象徴する色となりました。

19世紀半ばに紫の合成染料が開発され
モーブと呼ばれたその色は、ヨーロッパで大流行しました。

日本では、ムラサキ草という
植物の根を使って染色していましたが、

濃く鮮やかに染めるには大量のムラサキ草と
何度も染料に浸すという作業が必要だっため

日本においても高位の色とされてきました。

紫色の効果とイメージ…まとめ

紫色は神秘的で魅惑的な印象を与えます。深い紫は王室や高貴なイメージを連想させる一方で、明るい紫は幻想的で夢見がちな雰囲気を醸し出します。そのため、ファッションやアート、インテリアデザインなどで使われ、個性的で独特な雰囲気を演出します。

紫色は心を落ち着かせ、精神的な安定や癒しをもたらす効果があります。リラックス効果やストレス軽減に効果的であり、瞑想やヨガなどの活動で積極的に利用されています。また、クリエイティブなアイデアや洞察力を高める効果も期待できます。

今回のまとめ

最後までお読み頂き、ありがとうございます。
色が与えるイメージと、その効果を感じ取っていただけたでしょうか?

こういった事を知りつつ周囲を見渡すと、様々な色が効果的に配置されていて
日常に奥深さがまして面白くなってくるんじゃないかなと思います。(*^_^*)

それではまた次の記事でお会いしましょう☆